
読んだ本を長期記憶したいなら使うべきテクニック【めっちゃ手軽】
2020/07/06「せっかく読んだ本の内容をすぐに忘れちゃう」ということありますよね。私はあります。
そんな私みたいな人は「交互練習」というテクニックを使うと良いかも。
目次
「交互練習」を使うと長期記憶しやすくなる
『図解 モチベーション大百科』(池田貴将著:サンクチュアリ出版)で、ローレルとテイラーの実験が紹介されています。
- 被験者に4つの難しい立体について体積のもとめ方を勉強してもらう
- Aチーム:立体の種類ごとに練習問題を解く。
- Bチーム:種類ごとではなく、順不同に練習問題を解く。
- 正答率は
- Aチーム:89%
- Bチーム:60%
- 1週間後の正答率は
- Aチーム:20%
- Bチーム:63%
かなり衝撃的な結果ですね。つまり、
交互練習は集中練習と比べて、理解しづらく、成果も実感しづらいが、長期記憶の役に立つ。
via 図解 モチベーション大百科 P 184
異なるジャンルの本を交互に読む

この事実を活用するなら、異なるジャンルを本を交互に読むスタイルが良さそう。
「重要&緊急じゃない本」と「重要&緊急の本」を交互に読むのがちょうど良いんじゃなかろうか。
例えば僕の場合、「重要&緊急の本」は技術的な本で(システムエンジニアなので)、「重要&緊急じゃない本」は仕事術や自己啓発的な本だったりする。
この2ジャンルの本を交互に読んでいくわけです。
「タスクシフト」というテクニックを併用すると、ストレスを減らせる

マルチタスク的に交互に読むだけだと、かえってパフォーマンスは落ちてしまいます。
社会学者のジョン・ロビンソン博士は、「ある作業から別の作業へ何度も注意を切り替えると、そのたびに時間に対するプレッシャーは増える」と言っています。
さらに同著では、いったん作業を中断すると、再び集中するのに25分かかると言われており、「ながら作業」であればすべての面で生産性が40%減、作業時間とミスの発生率が50%増する、と説明されています。
(読書 to 読書であればそこまで大きくは落ちないのかもしれませんが)
それを防ぐために使えるのが「タスクシフト」というテクニックです。
「タスクシフト」とは
「タスクシフト」というのはコロンビア大学が考案したテクニックで、仕事のパフォーマンスがはるかに上がることが確認されています。
具体的な手法は、以下。
- 前もって決めた間隔で、定期的に2つの作業を切り替える
以上です。ものすごく単純です。
例えば、「30分間ごとに作業を切り替える」と決め、最初は本Aを読み、30分経ったら本Bを読む。また30分経ったら本Aを読む。
それだけです。
タイマーは30分を超えないようにしましょう。30分を過ぎると脳の働きが低下することがわかっており、効率が落ちます。
25分集中して5分休憩を繰り返すポモドーロ・テクニックで、1ポモごとに読む本を切り替える、というのがかなり良いのではないでしょうか。
「ウェイクフルレスト」でさらに定着率を10%上げる

これは「知識を操る超読書術」で紹介されているテクニックで、「読書の合間に4〜6分間、目を閉じてボーッとする」というものです。
「そんなことで!?」と驚きますが、スコットランドのエジンバラ大学の研究で、記憶の定着率が10%高まることが確認されています。
24分読んで、6分ボーッとする
これをポモドーロ・テクニックに適用すると、「24分集中して、6分ボーッとする」というサイクルにするのが良さそうです。
そして、タスクシフトと合わせて「『24分集中して、6分ボーッとする』というサイクルで、読む本を切り替える」ようにすると、手軽に記憶の定着率をアップさせるというわけです。
まとめ
- 勉強する対象は、交互に切り替えたほうが長期記憶しやすい
- 決まった間隔で切り替えるタスクシフトを使うと、効率的
- 切替時に6分間ボーッとするウェイクフルレストで、さらに定着率アップ
すごく現実的で手軽なテクニックなので、実践しやすいのがポイント。なんの敷居も抵抗もないよね。
いっしょに使ってこうぜ。