
スッキリしたいけど捨てられない人へ「ぼくたちに、もうモノは必要ない」【書評】
2020/03/30「部屋がモノで溢れていてストレスを感じる。なんとかしたい」と悩んでいます。
いわゆる「ミニマリスト」になるつもりはありませんが、スッキリした生活空間はほしい。そのほうがストレスフリーだと思う。
ってことでモノを減らすヒントを求めて「ぼくたちに、もうモノは必要ない」(佐々木典士著)を読みました。
モノに囲まれる生活に疑問を感じている人や、モノを減らすためのルールが知りたいという人は読んでみて。
目次
「ぼくたちに、もうモノは必要ない」
この本は5つの章で構成されています。
- なぜ、ミニマリストが生まれたのか?
- なぜ、モノを増やしてしまうのか?
- モノを減らす方法
- 著者がモノを減らして変わったこと
- 著者がモノを減らして幸せを感じるように理由
断捨離系やマインドフルネス系の本を読んでいる人はかぶっている内容も多々ありますが、そのあたりを読んだことない人には入り口として良い本かもしれません。
モノを減らすルールについては僕にとっても新発見があってので、いくつか紹介しようと思います。
捨てることに抵抗がある人にはなかなか良いルールだと思います。
モノを減らすルール
「捨てられない」のではなく「嫌」なだけ
「ルール?」って思うけど、最初に「たしかに!」と膝を打ったのは、この言葉でした。
「捨てられない」のではなく「嫌」なだけ
たしかにそうだわ。
昔、気に入っていたマグカップを処分できないのって、「捨てられない(=必要)」だからではなくて、「捨てるのが嫌」だからだよね。
捨てるときは心が痛むだろうけど「1週間後も引きずるだろうか?」って考えると、そんなことはない気がする。「捨てなきゃよかった!」って後悔するのかな。写真に残しておけば済む気もするよね。
レアリティの高いグッズ系はけっこう判断の難しいところなんだけど、「もうこいつの役割は終わった」って判断しても良いのかもね。これを買うときのワクワク感や買ってしばらく味わった高揚感で「元は取った」って割り切っても大丈夫な気がする。
さすがに墓まで持っていこうとまで思うモノはなかなかない。
「忘れていた」モノは捨てる
たしかに「忘れていたモノ」って、つまり「なくても困らないモノ」と考えることもできるよね。
本当は忘れてはいけないことを思い出していないだけかもしれないから、一概にそうとは言い切れないかもしれないけど、考えるキッカケにしてもいいと思う。
どうにも捨てにくいモノは、試しにダンボールとかにしまい込んでみて、1年後に封印を解いて、「これのこと完全に忘れてたわ!」って思ったら捨てるとかもアリかも。
「買ったときの値段」のままで考えない
例えば1万円で買ったイヤホンの価値って、ずっと1万円のままだと思いがちだよね。「これ1万円で買ったからなー」って。でも売ってみると二束三文だったりする。
自分が使い込んだこと、発売から時間が経ったこと、別のもっといい製品が出たこと、とかいろんな理由で、買ったときの値段のままで所有物の価値を考えるべきじゃない。
以前レビューした「図解 モチベーション大百科」でも、「人間は自分が一度所有したモノの価値を過大評価する傾向にあることが実験で明らかになっている」と紹介されています。
あなたが信じているほどの価値は、もうないかもしれない。
簿記でいう「減価償却」的に考えても良い
(僕の言う理屈はあくまで減価償却「的」なのであって、減価償却の考え方とはむしろけっこう差があるんだけど、それはさておき)
例えば1万円のモノを買ったとする。ヘッドフォンとか?
すごく便利なモノで、それを使うことには1日あたり100円くらい払う価値があったとする。
すると、100日間の使用で元が取れていると考えられるよね。毎日使っているなら3ヶ月ちょい。月20日間くらいなら5ヶ月。
ってことは、その期間を過ぎて以降はいつ処分してもまったく損はないって考えられる。すごく気分が楽になるよね。
もう一度買いたいと思えないモノは捨てる
「これが壊れたら、また買う?」というのは「本当は不要なモノ」を見分ける良い基準です。
「買わないな」と思ったら、それは「なくても困らないモノ」だよね。
それなら捨てるなり、売るなり、ほしがっている人に譲るなりして良さそう。
「捨てるのは抵抗あるけど、売るのはダルい」人のためのサービス
僕は「状態も良いし捨てるのはちょっともったいない。売りたい。でも売るの面倒くさい。個別に出品して、取引して、発送するってめちゃダルいやん」ってタイプです。メルカリ? 面倒くさい。
高額商品ならともかく、「そんな手間かけるくらいなら、普通に捨てて、仕事して稼いだほうがラクじゃね?」くらいに思ってます。でもやっぱただ捨てるのは惜しい。
かと言って、周りの人にあげまくるのも、不用品を押し付けている気がしてなんだか申し訳ない。実際そうだしね。相手がほしがっているものなら良いんだけど。
「代わりに売ってくれる人がいればやってほしい。手数料ならぜんぜん払う」ってわりと本気で思ってます。そういう人、他にもいるんじゃないの?
メルカリ出品とかの作業が苦じゃない人が周りにいるなら、手数料込みでお願いするのもアリかもしれない。「最低でも3,000円は払うから、あとは売上の10%あげるよ」とかそんな感じで。
代わりに売ってくれるサービス「QuickDo」
そういう悩みがずっとあったんですが、この本で面白いサービスが紹介されていました。それが「QuickDo」という代理オークションサービスです。そう、代わりに売ってくれるサービスです。
まとめて箱詰めして送ってしまえば、あとは良しなにやってくれる、というサービス。良さそうじゃない?
しかも最初に箱詰めして送るときも、梱包セットがQuick Doのサービス側からまず送られてくるから、それにパッキングして、送り状を書いて、コンビニとかで発送手続きしてしまえば良い。
僕なんかは、ダンボールを買ったりするのがまず面倒くさいから、すげー助かる。
「ヤフオクよりメルカリとかで売ったほうが金になるんじゃない?」と思わなくもないけど、メルカリって代理出品とかできないのかな? 規約的に。よく知らんけど。
手数料はかかりますが、料金システムは僕的には納得できる範囲でした。自分がやるとしたら「それくらいの手間賃はほしいよね」って範囲。
これは使ってみたい。
まとめ
ざっと内容を振り返るとこんな感じ。
- 「捨てられない」のではなく「嫌」なだけ
- 「忘れていた」モノは捨てる
- 「買ったときの値段」のままで考えない
- もう一度買いたいと思えないモノは捨てる
- 「捨てるのはもったいないけど売るのがダルい」人は代理オークションサービスなどを利用してみる
本自体は、すこし仏目線な感じが目についたので、かなり飛ばし気味に読みましたが、モノを減らすためのルールは的を射たものが多かった印象です。
断捨離系の本を多数読んでいる人にはかぶる内容も多々ありますが、そういう人もざっと目を通してみると、多少の発見はありそう。本を読むときは10%くらいの新情報を発見できれば十分だからね。
ただ、モノを減らすのも大事だけど、増やさないことも大事ってことを忘れないように。