
「イライラ」は発散してはいけない! イラッとしたときの適切な解消方法
2018/08/16地下鉄のホーム、電車を降りたらエスカレーターを使って地上へ向かう。しかし、朝の通勤時間はこのエスカレーター前が混み合い列ができる。行儀よく並んでいると、列の存在に気がつかなったように「ぐい」っと身体をねじ込んでくる人がいた。
「イラっ」
これは私の日常です。虫の居所の悪い日に割り込まれると「いったいなんなんだ? どういう神経しているんだ?」と、その人の人間性まで疑いはじめたりしてしまいます。
しかし、ここで舌打ちなどして怒りをあらわにしたり、発散しようと考えてはいけません。足を引っかけるなんてもってのほかです。やってやりたくはなりますが。
「イライラ」は発散しようとすると、むしろ加速する
書籍「図解 モチベーション大百科」の中で、オハイオ大学 ブラッド・ブッシュマンの実験が紹介されています。
- 仕掛け人が被験者をわざと怒らせる。
- 被験者にはいずれかの行動をとってもらう。
– Aチーム:感情をあらわにしてもらう
– Bチーム:気をまぎらわせてもらう
– Cチーム:静かにすごしてもらう - 結果
– Aチーム:もっとも攻撃的になり、大きな音を立て、時間が長かった。
– Bチーム:攻撃的ではあったけど、他の対処法を考える余裕があった。
– Cチーム:落ち着いた。
(実験の詳細は実際に読んでみてください)
つまり
怒りを発散させようとすると、怒りは余計に加速し、静かに座っていると、怒りは落ち着く。
via 図解 モチベーション大百科 P 178
行動が感情に作用する

「口角を上げているだけで、なんとなく楽しい気持ちになってくる」という話を聞いたことはありませんか?
紹介した実験では「サンドバックを殴る」という行動で、怒りが増幅されることがわかりました。本来感じていたはずのイラ立ちよりもずっと強い「イライラ」を感じるようになってしまうのです。本末転倒ですね。
しかし、救いもあります。
静かにしていれば、心も静かになる

行動が感情に作用することは、明らかになっていますし、先の実験でも同様の結果が得られています。
これは逆に利用することもできます。先ほどの「口角を上げる」もそうですが、イライラしたときには「静かに」していれば、感情も「静かに」なっていくのです。Cチームがそれですね。Cチームは「2分間、静かに座っている」という行動をとっています。
エスカレーターで上に登る途中、あるいはどこか邪魔にならない場所で立ち止まって深呼吸をしてみる。すぐに会社につくならそこで静かにしてもいいですね。
とにかく、面白くない相手のことなど忘れて、深く呼吸する。呼吸に集中する。これで、さっと気分を切り替えてスッキリすることができます。
つまり
あの割り込みを当たり前のことだと思っている人たちをどうにかしてやりたい、と常々思い、日々イライラしていましたが、これを意識することでマシになってきました。
相手のことは考えない。静かにする。
イライラしたところでどうにもならないし、そんなことで私のストレスのレベルを引き上げてほしくないので、この方法でイライラを減らし、ストレスを減らしていきます。
あなたもぜひお試しを。